AIアルゴリズム「Builder™」(以下、Builder)は、ソラコム製のAIカメラ「S+ Camera」で動作するAIアルゴリズムを、お客様ご自身で簡単に作成することができるWebアプリケーションです。Package20のAIアルゴリズムでは、人・車・猫・犬など、あらかじめ定められた物体しか検出できませんでした。Builderを使用することで、お客様が希望する様々な物体検出型のAIアルゴリズムを簡単に作成することができます。 Builder(β版)は、こちら Builderを使用したAIアルゴリズムの作成手順(ビールの銘柄を学習させる例) 例として、ビール缶銘柄判別AIアルゴリズムを、Builderで作ってみたいと思います。 今回は、ビール缶銘柄を判別するAIアルゴリズムを作ってみました。以下の6つのステップを踏みました: ビール缶の写った画像を集める 画像中のビール缶を枠で囲む(アノテーション作業) 教師データを『Builder』にアップロードする AIアルゴリズムを『Builder』で学習させる 『Builder』からAIアルゴリズムをダウンロードする AIアルゴリズムをS+ Cameraに転送する 1. ビール缶の写った画像を集める 3種類のビール缶が写った写真を集めてました。今回は、缶ビールを様々なアングルから撮影した写真、更にはインターネット上の缶ビール画像を集めました。一般に、そこそこの精度のAIを作るためには、判別単位(クラスといいます)毎に1000程度の画像を用意することが必要と言われています。今回は妥協し、各銘柄300程度写った写真を集めました。 2. 画像中のビール缶を枠で囲む(アノテーション) 集めた画像には様々なビール缶が写っています。これらビール缶画像に対し、「ここに写っているのがXXX缶です」といった指定をします。具体的には枠(バウンディングボックスといいます)で囲んでいくのですが、この作業を「アノテーション」といいます。今回は、アノテーション作業にマイクロソフト製のフリーウェア「VoTT」を使用しました。「VoTT」のダウンロードおよびアノテーション作業方法はこちらをご覧ください。アノテーション作業を経て出来上がったデータを「教師データ」といいます。 3. 教師データを『Builder』にアップロードする 教師データのBuilderへのアップロードは、VoTTで出力されたフォルダをBuilderにドラッグ・アンド・ドロップすれば、完了です。 4. AIアルゴリズムを『Builder』で学習させる 教師データをクラウド環境にアップロードすると、Builderは、自動的にAIアルゴリズム作成を開始します。Builderの特徴として、煩わしい環境構築やパラメータの設定は、一切必要ありません。 5. 『Builder』からAIアルゴリズムをダウンロードする Builderは、現状2種類のAIアルゴリズムが選択できます:「物体カウント」:カメラが物体(この場合はビール缶)を定期的にチェックし、写っている物体数をクラウド報告するAIアルゴリズム「物体検知アラート」:カメラが物体を新たに検知すると、メール送信するAIアルゴリズムAIアルゴリズムダウンロード時に、いずれかの種類を選択できます。 6. AIアルゴリズムをS+ Cameraに転送する AIアルゴリズムファイルのダウンロード後、ファイルをソラコム製AIカメラS+Cameraにアップロードすることで、「ビール缶銘柄判別AI」は動作を開始します。 AIアルゴリズムのS+ Cameraへの転送は、 AIアルゴリズムのSORACOM Harvest Filesへのアップロード SORACOM Mosaic Consoleを通じた、S+ Cameraへのインストール の手順を経ます。 Servicesに戻る FAQはこちら お問合せはこちら